2015年2月22日日曜日

【今日の1枚・第3回】アナ「FLASH」(2007)

アナ「FLASH」(2007)
1.NEXT
2.LAZY
3.STEP
4.A
5.CLASH
6.DEEP IMAGINATION
7.ANS
8.PASS
9.?(QUESTION)
10.FLASH

“福岡CITY発・ギター2人とドラムの変則ロックバンド、アナ。”


2周聴いたんですが、「1曲目に松任谷由実、スピッツなどニューミュージックの系譜を感じた」以外の感想を忘れてしまいました(その日のうちに書かないと忘れますね)。
なので今日は以上です。

代わりといっては何ですが、昨日最後に何故か名前を出した“yes, mama ok?”の名曲を貼るので、皆さん聴いておいてください。

この曲を作詞作曲し、ボーカル・ギターetc.を担当してるのが金剛地武です。ただのエアギターおじさんではないということだけ覚えて帰ってください。

それでは。

フロフロ

2015年2月20日金曜日

【今日の1枚・第2回】まつきあゆむ「Distortion」(2006)

まつきあゆむ「Distortion」(2006)



1. スタート
2. 月火水木金土日
3. 初期衝動
4. EVERYDAY
5. ギターを弾くガール
6. 片想い
7. センチメンタルファンクラブ
8. カーディガンガール
9. センチメンタルファンクラブ(REPRISE)
10. 工場
11. フェンダーテレキャスターオールナイトロング
12. ヘッドフォン/ミュージック/ラバーズオンリー
13. 夜明け前と風邪をひく事、女の子の髪についての考察
14. 猫

“まつきあゆむ(1983年6月7日 - )は日本のシンガーソングライター。ギター、ボーカル、ピアノ、ベース、ドラムを一人で全てこなすマルチプレイヤーでもある。自宅録音家を自称している。”

本当の初聴きでした。
思ったことは大きく分けて2点。

①ボーカルの音が小さい
もちろん適切な音量で聴いている前提です。
世の中には「めっちゃボーカル音出てる!」っていう曲がかなりあります。今パッと思いついたのはサンボマスターです。
というかアイドルとかの曲もそうですよね。ボーカルめっちゃ音出てるのが普通だと思います。
音楽を聴くという行為の大きな部分を「歌を聴く」が占めているからです。

ただ、じゃあボーカルめっちゃ出てなければダメかというとそうではなくて、ボーカルめっちゃ音出てなくても大好きな曲はあります。

透明少女の場合はギターの轟音とのバランスからボーカルが小さくなる必然性があると思うのですが、まつきあゆむの場合はそれが感じませんでした。

ここからは予測なのですが、当時同じく宅録系だった(と思われる)スネオヘアーの曲でも同じ「ボーカル音小さい!」を感じていたことから、宅録で楽器の音のバランスをとっていくと、仕方なくボーカルを小さくするしかなくなるのでは、という結論に達しました。
(そう思ってスネオヘアーを聴いたら、意外とボーカル聴こえました。この曲が違うだけか、記憶違いか……)
こればっかりは真偽のほどは分かりませんし、そもそもさらに技術の発達した2015年ではもう関係ない話なのかもしれません。

歌詞は聴こえなかったのでよく分かりませんでした。
ただ、これも今だからなのですが、「初期衝動」とか「ロックンロール」は、もう中央線沿線とか下北沢から引っ越して、それこそ神聖かまってちゃんみたいなところに居るような気がします。


②「まつきあゆむが一人でやっている」以外の特徴が見当たらない
曲調は好きな方なんです。くるりも好きですし。
ただ、これも2006年に戻ったら分からないですが、特に音楽的のオリジナリティがあるかというと少し「?」でした。「一人ですべてを作ったアルバム」という以上の何かを探すことができませんでした。

2009年ごろ、とある同人音楽(主にゲームミュージックのアレンジが多いアマチュアの音楽ジャンル)のCDを買ったら、全部の楽器が生楽器で演奏も上手く、ミックスやマスタリングも良い、というものでした。
しかし、ハッキリ言って、そのCDは一周も聴きませんでした。なぜなら、「アマチュアなのにプロ並みのクオリティで作られている」以上のオリジナリティやチャームポイントが無かったからです。

くり返しますが、これは2015年に2006年の音楽を聴いた感想なので、あまりムキにならないでください。最近のまつきあゆむを聴いたらまた変わるかもしれませんので。


……というわけで。

ギターの音作りも色々な音色が出てくるのですが、どれも聴いたことがあるような感じがしますし、トラックもボーカルやドラムの切り貼りが面白いんですが、コーネリアスなんかがもっと凝ったのをやってる気がしますし……うーん、という感じでした。

新作を聴いてみたいですね。やっぱり時代による変化をみないと見えてこないものもあると思います。


★今回のMVT(Most Valuable Track)
8. カーディガンガール

一番トラックが面白かったです。ちょっとマックス・ツンドラっぽいなと思いました。マックス・ツンドラの場合はもっとやり過ぎてますけど。


今日はここまでにします。
皆さん、yes, mama ok?をよろしくお願いします。

フロフロ

2015年2月18日水曜日

【今日の1枚・第1回】group_inou「FAN」(2008)






















http://www.amazon.co.jp/dp/B00CAGCVZE を買いました。

iPodのバッテリーが寿命を迎え、携帯用MP3プレーヤーの無い生活が続いていたのですが、
今年は「フロフロ2015」として何にでもチャレンジすると決めたので(例:サシ飲み、ジョギングetc.)、
勢いで買ってみました。

で、折角なので、妖怪きのこ(妻)に彼女の持ち物であるCDから1枚選んでいただき、
リッピングの後プレーヤーに突っ込み、通勤時間にそれを聴いて感想をブログに書く、
という企画(?)をやってみることにしました。

今日はその第1回です。


group_inou「FAN」(2008)






















1. QUEST
2. LISTEN
3. COMING OUT
4. PLANT
5. MAYBE
6. RALLY
7. SHIP
8. FALL
9. NUDE
10. LISTEN (FUN VERSION)

“group_inou(グループイノウ)は、2003年に結成されたトラック担当のimaiとMC担当のcpからなる音楽ユニットである。……主にエレクトロ・ヒップホップ関連の曲を発表している。”(http://ja.wikipedia.org/wiki/Group_inouより)

このユニット自体はyoutubeで何曲かと、
サードアルバムの「_(アンダーバー)」を聴いたことがありました。

group_inouの特徴は3つあります。
1つ目が独特のリズム感。
↑はサードアルバムのリードトラック「ZYANOSE」(チアノーゼ)ですが、
トラックは3小節のループなのにボーカルとコーラスが4小節のループで、
それがズレていったり戻って合わさったりするのがとても心地よいです。
(音楽用語が分からず、上手く説明できないのが悔しいですね)
このテクニックに限らず、トラック・ボーカル双方で
「おっ、そうくるか」というような意表を突いたリズムが時おり出現します。
ニコニコ動画のコメントなどでは「変態的」などど言われているようです。
(昔、「マキシマム・ザ・ホルモンが変態的かどうか」をめぐり、
 mixiのコミュニティで揉めている人を見たことがあるので、この話はここで終わりです)


2つ目が機材。

“結成から4年間、ELECTRIBE(EM-1、ES-1)だけでライブをしてきました。ELECTRIBEは戦友です。”(http://www.korg.co.jp/Product/Dance/welove/index1.htmlより)



↑上がEM-1、下がES-1です。おそらく前者がメロディとベースライン、
  後者がリズムを担当しているはずです。

上記の発言では「ライブで」とありますが、
アルバム制作にもかなり使われています。
実際に同じ機材を用いてgroup_inouの曲を再現している
動画がニコニコ動画などにありますので、ご参照ください。


さて、3つ目の特徴であり、group_inouを好きになるかどうか最大の分かれ道が、歌詞です。

group_inouの歌詞について考える前に押さえておきたいのが、
世の中には「ラップだから聴かない」という人がいるという事実です。
自分もかつてはそうでしたし、聴かない理由もきっと「今まで聴いてないから」ぐらいの
大した理由ではなかったと思います。
自分に「語呂合わせや言葉遊び、韻を踏むことの楽しさ」を教えてくれて、
「ラップでもいいじゃん!」と思わせてくれたのはスチャダラパーと口ロロ(クチロロ)
だったと思います(正確には「聖おじさん」と「00:00:00」です)。
さて、group_inouは上のラップの楽しみのいわば「極北」だと
自分は勝手に思っています(「○○がいるだろ」というご意見お待ちしております)。
普通の歌謡曲では歌詞には意味があって、物語や伝えたいことがある訳ですが、
彼らの場合はそういった意味性・物語性が非常に希薄です。
非常にふわっと、タイトルが示すテーマに関連する語句をすくい取って、
それらを文法もルールも関係なく、前述の「楽しさ」を最大化するために並べていきます。


渾然一体 コップ一杯
侠義と狂気は 表裏一体

疲れた身体に花
しぼんだつぼみと荒れた肌

なんとなく なんとなく
なんとなく 憂鬱

円 輪 輪 輪 ループ ループ
円 輪 輪 輪 ループ ループ
(04.PLANT)


ペッと唾はき 殺しの文句
指先一つで超能力
砂浜に描く 理想 波が消す
期待は最高値を継続
水面にたゆたふ 伸び伸び
ノープラン バカンス 飛び乗り
ジ・ヘブン ヘブン
夢 也 全部
(07.SHIP)


そして ぼくら なぜか いつも
あたまの うしろに ある 空間

そっか 拭え 拭えよ
どっか 拭え 拭えよ

実際 いつも こんなに言っている
不安 不安 不安
(08.FALL)


(脱線:マキシマム・ザ・ホルモンも方法は違えど
結果的には同じような効果を得られる歌詞になっていると思います)

この、よく言えば「聴く人に解釈をゆだねた」「自由で」「ゆるい」、
意地悪な言い方をすれば「分かりにくくて」「おきて破りの」「ふわっとした」
歌詞をどう受け止めるかで、group_inouの評価は大きく変わるかと思われます。


……というわけで。

今回の「FAN」はファーストアルバム。
以前聴いたサードアルバムと比べると、
よく言えば「統一感がある」、意地悪な言い方をすればやや「単調」な曲が10曲続きます。
(この比較の仕方、結構気に入ってます)
ただ、それだけにgroup_inou入門としては、
これを通して聴けばある程度自分と合うか分かるはずなので、
とりあえず通して聴いてみることをオススメします。

あと、自分の場合は「通勤中に聴く」というルールなので難しいのですが、
歌詞を見ながら聴いて噛みしめながら聴けば、
2~50倍は楽しめる可能性があると思います。


★今回のMVT(Most Valuable Track)
04.PLANT

最初のベースラインが好きです。
この「ただオクターブで上下して進行するだけかと思いきや、違う」系の
ベースラインに弱いみたいです。

参考


↓以下、箇条書きで雑感
・男性器を表す単語がやたら出てくる
・MC担当のcpが加瀬亮に似ていると言われているらしい
・妻いわく、「ライブでは変なロボットダンスをする」
・何故かアルバムには入っていない超名曲「coin」
臨機応変 末に 最初の形を忘れてしまい
到底届かない この繰り返し 今涙し


長くなってしまいましたが今日はここまでにします。
多分毎日この分量ではやりません(時間がかかりすぎるので)。

フロフロ